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最高にディープな「日本」体験できます

何を間違ったか、昨日の巨人ー中日戦は、左翼側外野席、つまり巨人応援団のど真ん中の席を買ってしまった。

以前にもエスコンや東京ドームで、日本ハムの応援団席を買ってしまった時があったが、そのときはエリアの端っこにまだ空席がいくつかあったので、そこに移動した。

しかし昨日の東京ドームは41,901人。びっしり埋まっていたので、逃げることはできない。

仕方なく、そこで観戦することにした。応援団は巨人の攻撃の時には立ち上がって応援する。NPBの「観戦応援約款」で、応援団のエリアだけは「立って応援する」ことが認められているのだ。

しかし「周囲が立った時には立つ」というパターンが飲み込めてからは、それほど戸惑うことはなかった。

熱心に応援する人は、一人一人は穏やかな会話ができる普通の人たちだった。この点、阪神ファンとはやや異なるかもしれない。

私はずっとスコアをつけて写真を撮っているから、応援活動には一切加わらなかったが、奇異の目を向けられることはなかった。

実は、私以外にかなり多くの「応援団以外の人たち」が混ざっているのだ。驚いたことに、何組もの外国人グループが、応援団のど真ん中にいるのだ。男も女も若者も年寄りもいる。ラテン系と思しい人も、黒人も、白人もいる。

アーロン・ジャッジやタティスJr.のユニフォームを着た人もいる。それがマナーのように思っているのかもしれないが、それは違う。

試合が始まり、すさまじいパフォーマンスが始まると、みんな大仰天している。周囲につられて立ち上がり、見よう見まねで手拍子をして、笑いあったりしている。

4回に増田陸のソロが出て「ビーバージャイアンツ」で、みんながタオルを振り回すと、外国人は驚愕の表情になった。

最近、どこの球場でも外国人のグループがいる。これはコロナ禍前にはなかったことだ。おそらく「スポーツツーリズム」の一環で、こうしたツアーが組まれているのだろう。

しかし私は知っているのは「一般客席」だけで、応援団のど真ん中にいるとは知らなかった。

「もう寿司もラーメンも、芸者も新幹線も経験したんだ。もっと刺激的な『日本』はないのか?」

「ひっひっひ、それなら最高にディープなのがあります。ただし、難聴になるかもしれませんが」

「なんだ、それは?、秘密のドラッグパーティか何かじゃないだろうな」

「違法ではありませんが、日本の変わった連中がすごいパフォーマンスをします。そのど真ん中で、野球を観ると言う企画です」

「ぜひ見てみたい。高くてもいいからオプションで付けてくれ」

みたいな感じだろうか。

この試合は8回、巨人吉川の劇的な3ランが出て、応援席は大狂乱の果てに感涙にむせぶ人多数になったが、外国人旅行者は、生涯体験したことが無い濃密な時間を過ごしたはずだ。

「対岸」の中日応援団からもすさまじい音声が聞こえてくる。毎日のように試合を見ているから、当たり前のように思っているが、確かにすごいイベントだ。

「俺は日本でものすごい体験をしたんだぜ。あれに比べればロックスターのライブだとか、ローズボウルとかは、子どものままごとみたいなもんだ。日ごろおとなしい日本人たちは、ああいうところでストレスを発散していたんだ!」

みたいに話すかもしれない。なかなか面白い体験ではあった。

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