頓宮?ベトナム違うか?周東?台湾人やろ
京セラドームでビールを飲みながら観戦しているサラリーマンのグループの一人が言った。
「とんぐう?そんな日本の名前あるか?変な国からきてるのやろ。ベトナムとか、カンボジアとか」「そういや、そんな顔してるで」
ちょっとでも歴史を知る人なら「頓宮」とは、天皇の臨時の在所のことだということくらい知っているのではないか。
似た言葉に「行宮(あんぐう)」があるが、こちらの方が天皇の滞在期間が長い。頓宮はほんの数日、天皇が座所を構えた場所、と言うニュアンスだ。
滋賀県の甲賀地方にその地名がある。
オリックスの頓宮佑真は、岡山県の出身。隣家に山本由伸の家があって2人が幼馴染なのは有名な話だが、岡山と言えば「太平記」の時代に、後醍醐天皇が元弘の乱で隠岐に流されて再起するときに、赤松、名和などこの地方の豪族を頼ったことが有名だ。
岡山で「頓宮」と言えば、後醍醐天皇の名前が浮かんでもおかしくないのだが。
この間の日本シリーズ、甲子園でも
「しゅうとう、そんな日本人おらんやろ。周いうたら台湾や中国や、そういう顔してるで」
関西人は「そういう顔」とさげすむニュアンスで言うことが多い、偏見も甚だしい。
「周東」は、上総の国、今の千葉県の千葉半島の端っこに近い周准郡(すえんぐん)の東部にあった地名だ。中世に「周東郡」「周西郡」にわかれた。もともとは「すとう」だ。
関東には「すとう」という地名が多い。須藤、首藤、周藤、周東などの字があるが、当て字だと思えばよい。
明治期になって「音訓」の呼称が統一されたから「しゅうとう」と呼ぶようになったのだと思うが、昔は「すとう」だったかもしれない。
中国にある周氏に東西の東をつけて周東という人がいると書いているサイトもあるが、いい加減なものだと思う。
教養のない人々は、少し知らない名前を見ると「変な国から来たに違いない」と言い出す。こうしたレベルの人間は「排外主義」にすぐに飛びつく。
かつての日本は渡来人を尊崇した。百済の王族から日本に帰化した一族は「百済王氏(くだらのこにきしうじ)」を名乗った時代がある。
時代が下って、あたかも日本人が純粋で、貴いものかのように言う人が現れたのだ。
アジアの東の端にある日本には、世界から人々が集まってコミュニティを作った。日本人は平たく言えば「雑種」である。そのことを忘れるべきではない。
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